いつも一緒、これからも一緒

 

        絶対・・・絶対に離さない・・・

 

                      6話〜笑顔〜

 

ほんとうに一瞬の出来事だった・・・

 

「・・・・っ」

 

ナカに押されて、目の前にはナカが立っていて・・・

私の頬を生暖かいものがつたい落ちていくのがわかった

 

「・・・血・・・」

 

目の前の光景は・・・ナカの体を刃物が貫通しているのが

見えるだけ・・・

 

「ナ・・・カ」

 

ずっという音が聞こえたと同時に、ナカは私のところに倒れこんできた

手は・・・血だらけ

 

「あ・・・ぁ・・・」

「ア・・・ツキ・・・」

 

私の顔にナカの力のない手が触れてきた

その手を私は・・・強く・・・強く握れ締めた

 

「ほんとうに・・・ごめ・・・」

「何でまた謝るの!?」

 

怒ってない・・・怒ってないよ・・・むしろ・・・私が謝らなきゃ

だって・・・かばってくれたから・・・!!

 

「怪我・・・ない?」

 

この状況で聞かなきゃいけないのは私!!

でも・・・言葉が出ない・・・

 

「ぅ・・・・」

「・・・なか・・・ないで・・・」

 

私に微笑む顔はほんとうに力がなくて・・・

 

「私・・・まで・・・悲しく・・・なっちゃう・・・」

「・・・ナカ・・・私・・・」

 

言葉がつまる・・・

 

「生きて・・・」

「え?」

「私を・・・救ってくれたのは・・・他の誰でもない・・・アツキだから・・・」

 

ぽろぽろ・・・涙が止まらない・・・

言葉が・・・でない

 

「私の・・・命に代えても・・・守りたい・・・」

 

命?そんなものいらない・・・ナカが私の横にいてくれれば・・・

私は他には何もいらない!!

 

「あんたを守りたくて・・・クロスに・・・入ったの・・・」

「そんなのって・・・」

 

言葉が・・・・でもいわなきゃ・・・

 

「守りたいって・・・意味ないよ・・・」

「・・・・」

「私を一人にして!それで守っても・・・意味がないじゃない・・・」

 

泣くじゃくる私を見てハッとしたように見つめてくる

 

「一緒に・・・頑張ろうって・・・生きようって・・・いったじゃない・・・」

 

ナカの目からもまた・・・涙がつたい落ちた

そして咳き込むと口から血が出てきた

 

「!!!!」

「・・・ねぇ・・・」

「・・・ん?」

「ごめん・・・ね」

 

このごめんは・・・きっと・・・

 

「私・・・アツキに生きてほしい・・・」

「・・・」

「私の分まで・・・生きてほしい・・・強く・・・強く」

 

きっと自分の「最後」がわかるんだろう・・・私は

うなずいた

 

「そして・・・笑って・・・」

 

ナカは笑った、最後の力を振り絞るように・・・涙を

浮かべながら

 

「アツキの笑顔は・・・だい・・・すき・・・」

 

涙を手でふき取り、笑いかけた・・・でも涙は次から次へと零れ落ちた

それをみて手で涙をすくいあげ

 

「今まで・・・あり・・・がと・・・」

 

そう言って動かなくなった・・・まだ・・・涙は止まらない・・・

抱き寄せて・・・泣いた・・・あの時みたいに

泣いた・・・

 

「・・・ナカちゃん・・・」

「・・・っ」

 

強く強く抱き寄せて、あの日誓い合った言葉を思い出した・・・

あのころの私たちはまだほんとうに小さくて・・・お互い支えあわないと

折れてしまいそだった・・・でも

私は一人で歩けるよ・・・

 

今までありがとう・・・私の世界でたった一人の大好きな親友へ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

+++++++++++++++++++++++++++++

もしかしたらナカが死ぬのは予想どうりだったのだと

思います。

6話でもぅ!?

と思うけど・・・まぁそこら辺はおいといて。

 

表現ほんと下手ですが自分も書くとき「うわー・・・」

と思いました。

ちゃんとアツキの悲しみが伝わってくれるといいです